
元保育士のライター、ほうらいです。
保育補助として保育園で働きはじめ、退職するまで7年間勤務。その間、産休や育休を利用しながら保育士資格を取得しました。現在は2児の母で育児に専念しています。
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この記事では、保育園で働きながら保育士資格を取得した私の体験談を紹介します。
保育補助として働きながら、3年ほどかけて資格を取得しました。
どのような流れで勉強を進めたのかなど、合格するまでの様子をまとめています。

同じような境遇の方に読んでいただけたら幸いです。

保育園で働きながら保育士資格取得を目指した理由

私はもともと、保育とはまったく異なる仕事をしていました。
「もっと人と関わる仕事をしたい」と思うようになり、ちょうど見つけたのが保育園での仕事です。
無資格でしたが保育補助として採用してもらい、働くうちに保育という仕事の魅力を知りました。
次第に自分の中で考え方が変わり、以下のような理由から保育士資格の取得を目指すようになります。
- 資格を取得して仕事の幅を広げたい
- 自信を持って子どもたちや保護者の方々と関わりたい
- 保育の仕事が純粋に楽しい
- 資格があれば1度辞めてもまた働ける
やはり無資格だと仕事内容に制限が出てしまい、保育士の先生も安心して任せられないのではないかと感じていました。
保育補助に関して詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。

保育園で働いていれば合格科目免除期間の延長が可能
保育士試験を初めて受験したのは2014年。
教育原理と社会的養護の科目だけがどうしても受からず、結局保育士資格を取得できたのは2017年でした。
本来であれば、筆記試験の有効期間は合格した年を含めて3年間です。
しかし私の場合は保育園で勤務していたため、合格科目免除期間の延長申請をすることができました。
これは対象施設において、指定された時間以上の勤務経験を満たせば適用される制度です。
詳しくは全国保育士養成協議会の公式サイトでご確認ください。
>> 筆記試験合格科目における合格科目免除期間延長制度について

この制度のおかげで、最後まで諦めずに頑張れました。
ちなみに私が受験した2014年と2015年は、まだ試験が年に1回の頃です。
2016年には妊娠・出産と重なり、試験の申し込みをしたものの欠席。
2017年に再挑戦し、合格に至りました。
働きながら保育士資格取得を目指す方や、妊娠や出産を経験する女性にとって、通常でも3年間の有効期間があるのは嬉しいことです。
保育士試験の合格率は20%前後と言われていますが、今は試験も年に2回に増えました。

私が取得したときよりも、合格しやすくなっているのかなと感じています。
保育士試験の勉強で利用した通信講座とテキスト
私は学校へ通わず、通信講座とテキストを利用して勉強を進めました。
時間や費用を抑えたかったという理由もありますが、すでに保育補助として働いていたので実習の必要はないと感じたからです。
ここでは、私が利用した通信講座とテキスト教材を紹介します。

通信講座:ユーキャンの保育士講座
保育士試験に向けて勉強しようと決意したものの、何から手をつけていいのかわからなかったため、ユーキャンの保育士講座に申し込みました。
受講費用が6万円ほどかかりましたが、全科目分のテキストと補足資料のすべてをまとめて揃えられたのはとても良かったです。
ユーキャンは各科目のテキストだけでなく、ポイント集や問題集、保育所保育指針、実技試験対策DVDなどがセットになっています。
大手の会社が作っているテキストなので、内容の偏りがなく、信頼できるものでした。

自分で教材を集めるとなると、どれがいいか決めるのに時間がかかったと思います。
通信講座を利用する場合、勉強のサポートを受けられるのが特徴です。
ユーキャンでは10回の添削を受けられるサービスがあります。
勉強の進捗を確認できるのでせっかくなら提出したほうがいいと思いますが、私は面倒に感じてしまったため、1度しか提出しませんでした。
なお当サイトでは、ユーキャンの保育士講座を利用した方7人を対象にアンケート調査を行っています。
すべて保育士試験に合格した方の体験談なので、ぜひほかの利用者の意見も参考にしてみてください。

テキスト教材:ふくしかくのリベンジセット
保育士試験では、多くの受験者が「教育原理」と「社会的養護」の2科目に苦戦するといわれています。
私もそのうちの1人で、なかなか合格できずに苦戦しました。
この2科目はセットになっているため、どちらかが不合格だった場合は次回も両方の科目を再受験しなければなりません。
またほかの科目と違い、各50点満点なので問題数が少なく、確実に正解をとっていかなければ6割以上の得点をとれないのが難点です。

ユーキャンのテキストだけでは、この2教科の合格は難しかったと感じています。
そこで私がとった対策は、2科目に特化したテキストで弱点を強化する方法です。
ふくしかくのリベンジセット「教育原理」と「社会的養護」を購入しました。
テキストはふくしかくネットという専用サイトやAmazonで販売しています。
ダウンロード教材となるため、自分で印刷することが難しい場合は印刷&郵送サービスを利用するのがおすすめです。
これらのテキストを利用し、問題と見直し、暗記をひたすら繰り返しました。
苦手な科目があれば、重点的な対策として利用してみてください。
当サイトでは、独学で利用したテキストや勉強法に関するアンケート調査も行っています。
色々なテキストを比較して選びたい方は、以下の記事も参考にしてみてください。

働きながら勉強することに不安があるなら通信講座がおすすめ
私はほとんど通信講座のサポートを利用しなかったため、ほぼ独学状態で勉強していました。
独学で勉強する場合、自分で計画を立てて進める必要があります。
- 何からやったらいいのかわからない
- すぐに質問できる環境がほしい
- 継続できるか心配
上記のような方は、勉強をサポートしてくれる通信講座の利用がおすすめです。
保育園で働いていると理解しやすい部分も多いですが、きちんと計画を立てないと何をすべきかわからなくなることがあります。
当サイトでは保育士の通信講座を比較して紹介している記事もありますので、ぜひ参考にしてみてください。

保育士の通信講座にはさまざまな種類があります。
- 動画で学べるもの
- スマホで勉強できるもの
- 3年間の学習サポートを受けられるもの

「いつまでに合格する」といった自分の目標を決め、教材を比較して選ぶことが大切です。
保育士資格を取得して感じたメリット

私は現在保育士から離れていますが、資格を取得して良かったと感じています。
それは、以下のような理由からです。

退職してもいつでも働ける
共働き世代が増えて、保育士の需要は高まる一方です。
実際に保育士の求人を検索してみると、たくさんの保育施設が保育士不足で募集をしています。
保育士は再就職しやすい職業です。
一度退職しましたが、またいつでも働けるという安心感があります。
子どもたちに癒されながら仕事ができる
保育士は、毎日かわいい赤ちゃんや子どもたちに囲まれて過ごします。
子どもが好きな私にとって、ずっと癒されながら仕事ができるのはとても嬉しいことです。
正直、保育士は大変な部分もあります。
そんなときでも、子どもたちのおかげで自然と笑顔になれることがあるのです。
多くの学びがある保育の仕事は、何にも代えがたい魅力があります。
資格を取得できたことが自信につながっている
保育士の資格を取得するまでに時間がかかって苦労しましたが、最後まで諦めずに挑戦できたことが自分の自信につながっています。
この経験のおかげで、「また違う資格に向けて頑張ってみようかな」「新しいことに挑戦してみようかな」などと思えるようになりました。
勉強で得た知識が自分の生活でも役立っている
保育士試験で勉強した内容は、自分自身の子育てや生活に活かせる部分も多いです。
例えば「子どもの食と栄養」に関しては、栄養素に関する学びがあるため、子どもがいなくても自分の食生活を見直すきっかけになります。
試験科目が多い分、さまざまな知識を身につけられるのが保育士試験の良いところです。
まとめ:保育園で働きながら保育士資格を目指すのはおすすめ

保育補助として保育園で働きながら保育士資格取得を目指すのは、個人的にとてもおすすめです。
すでに保育の現場で働いていることで、勉強をしていて理解しやすい部分もありました。
いざ保育士として働き始めるときも抵抗がなく、さらに自信をもって仕事ができるようになります。
保育士試験の勉強法にはさまざまな方法があるため、独学や通信講座など、自分が無理なく継続できる方法を選びましょう。
保育士試験は科目が多くてすぐにすべて理解できるものではないため、最短でも半年以上の勉強期間を見込んでおく必要があります。
一度にすべての科目を無理して受験せず、何回かに分けて合格を目指す方も多いです。

保育園で働きながらだと疲れてしまうことも多いですが、子どもたちと毎日触れ合うことで目標を見失わずに頑張れました。
