
元保育士のライター、ほうらいです。
保育補助として保育園で働きはじめ、退職するまで7年間勤務。その間、産休や育休を利用しながら保育士資格を取得しました。現在は2児の母で育児に専念しています。
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どんな職場でも、いじめや嫌がらせは存在します。
それが原因で保育士を辞めてしまう方も少なくありません。
そこで当サイトでは、保育士の本音をリサーチするために独自アンケート調査を実施。
自分がいじめを受けた体験談、もしくは同僚がいじめられている現場を目撃した体験談を教えていただきました。
また、記事の後半ではいじめの解決策や良好な園の見極め方も紹介しています。

さまざまな実例や解決策を知り、今悩んでいる方の気持ちが少しでも救われれば幸いです。

【自分が被害者】保育士をしていていじめにあった体験談
まずは、自分がいじめの被害にあった5人の体験談から紹介します。

アンケート調査は「クラウドワークス」にて行い、以下の項目に回答していただきました。
- 保育士歴
- いじめを受けた体験談
- そのときの対応
実例1:保育士のほとんどが口をきいてくれなくなった

1人目は、まみさん(20代女性)です。
実例2:先輩保育士から理不尽な対応を受けていた

2人目は、みっふぃーさん(20代女性)です。
実例3:連絡事項を伝えてもらえなくなった

3人目は、maruさん(20代女性)です。
実例4:1人の保育士に無視をされ続けた

4人目は、さえさん(20代女性)です。
実例5:関係のないトラブルを私のせいにされた

5人目は、りんごさん(30代女性)です。
【同僚が被害者】保育士のいじめを目撃した体験談
続いて、同僚がいじめられている現場を目撃した体験談を紹介します。
こちらも5人の保育士さんに回答いただきました。

実例6:ベテラン保育士たちから嫌がらせをされていた同僚

6人目は、まさみさん(30代女性)です。
実例7:毎年ターゲットを決めていじめをする園長

7人目は、たらこさん(20代女性)です。
実例8:子どもの前でも平気でいじめる先輩保育士

8人目は、すずさん(30代女性)です。
実例9:子どもを巻き込んでいじめをする保育士

9人目は、ととさん(30代女性)です。
実例10:横暴すぎる園長

10人目は、ひいらぎさん(20代女性)です。
保育補助はいじめられやすいって本当?
保育補助は、立場的な問題で理不尽な扱いを受けることも正直あります。
しかしそれは”保育補助だから”という理由だけではなく、職場の環境が大きく関わっているのも事実。

保育に携わる人によって、園の雰囲気も変わってきます。
保育補助がいじめを受ける場合、主に以下のような理由が考えられます。
- 無資格なのに同じ保育の仕事をしていることへの不満
- 仕事のストレスを立場の弱い保育補助にぶつけている
- 新しく入ってきた人を受け入れたくない
冷たい態度をとられたり、大変な仕事ばかりを押しつけられたり、嫌がらせの内容はさまざまです。
今回保育士のいじめに関するアンケートに回答してくれた方に、「保育補助はいじめを受けやすいと思いますか?」という質問もしてみました。
まさみさん(30代/女性)
女性が多い職場であり、隔離されている状態なのでいじめは発生しやすいです。
保育士歴:約5年
さえさん(20代/女性)
女性が多いため発生しやすいです。
保育士歴:約5年
まみさん(20代/女性)
隔離されている職場なので発生しやすいです。
保育士歴:約3年
たらこさん(20代/女性)
保育補助だからという理由でいじめられている話は聞いたことがありません。
保育士歴:約7年
みっふぃーさん(20代/女性)
保育補助だからいじめを受けやすいことはないと思います。
保育士歴:約3年
すずさん(30代/女性)
園の特色によると思います。ただ、保育士は雇用形態によっては担任外を軽視するところはあると感じます。
保育士歴:約10年
maruさん(20代/女性)
受けやすいと思います。やはりメインで保育をやっている先生と考え方が違う場合、それを受け入れられる人ばかりではありません。どうしても溝はできやすいと思います。
保育士歴:約2年
ととさん(30代/女性)
担任よりも権限や発言力が弱いので、保育補助はいじめを受けやすいと思います。
保育士歴:約5年
ひいらぎさん(20代/女性)
保育補助はいじめを受けやすいと思います。いじめの被害にあっていた同僚も保育補助でした。
保育士歴:約1年

大きく意見が分かれましたが、結局のところ、働いている環境が大きく関わっているように感じます。
ちなみに、私の友人が利用していた保育園では、保護者の前であからさまに特定の先生を仲間はずれにしている保育士がいたそうです。
ときには「あの先生は仕事ができないから話を聞かないほうがいい」と、保護者に直接悪口を言っていました。
いじめられていた先生は、いじめていた保育士よりも年上です。
担任をもっていなかったと言っていたので、もしかすると保育補助の方が理不尽な扱いを受けていたのかもしれません。

保護者まで巻き込むのは許せないことです。

保育士がいじめの被害にあったときに有効な解決策

ここでは、いじめの被害にあったときに有効な解決策を紹介します。
気持ち的に落ちていてなかなか解決が難しいこともあるかもしれませんが、少しでも早く状況が改善する方法を考えることが先決です。

関わらないようにする
苦手な人からはなるべく距離をとりたいところです。
仕事上、あまり関わらなくても成り立つ場合は、一定の距離を保ちましょう。
もし同じクラスで働いている場合は、必要なコミュニケーションを取らなければ仕事が成り立ちません。
子どもの安全確保がもっとも優先すべきこと。
最低限の情報共有と声かけで乗り切れればいいのですが、状況が悪化していく場合は別の解決策を考えましょう。
ほかの先生に相談する
どこの職場も悪い人ばかりではありません。
できれば園の内情といじめてくる人のことを知っている、信頼できる人に相談してみましょう。
いじめに対して何らかの行動を起こすのが難しい場合でも、話を聞いて事情をわかってくれる人がいるだけで、心が少し楽になるはずです。
園長など上の立場の人に訴える
距離をとることが難しい、ほかの先生に相談してもつらいという場合には、園長などの上の立場の人に訴えましょう。
私は実際にこの方法で乗り越えました。
保育士になってから、一緒に組んでいたクラス担任から軽いいじめのような扱いを受ける毎日だったので、されて嫌だったことを箇条書きにして園長に提出。

この場合の大切な点は、訴えた相手にどう行動してほしいか決めておくことです。
私の場合はクラス担任を一緒にしていましたが、「クラスを変えてほしい」とお願いをしました。
子どもや保護者との関係もあるのでクラスを変えることは難しかったのですが、もともと問題行動のある先生だったこともあり、相手の先生を”研修”という形で同じ会社の他園に長期間派遣してもらうことができました。
直接話し合いをしてみる
心の中でモヤモヤし続けるよりは、直接話し合うほうが良い場合もあります。
ただし、喧嘩のような状態になる可能性もあるため、園長や主任保育士など、信頼できる中立の立場の方に間に入ってもらうのがおすすめです。
話し合ったあとにギスギスする可能性も大きいので、話し合って解決しそうだなと感じる場合にやってみてください。
また、自分の意見を伝えることが苦手な人ほど、一方的にいじめられてしまう傾向があります。
ときにはきっぱりと言い返す勇気も大切です。
専門機関に相談する
解決策が見つからない場合や、明らかに悪質である場合は、専門機関に相談する勇気も必要です。
その場合、日々の記録を残しておきましょう。
いつも怒鳴られるような場合は、ボイスレコーダーやスマートフォンで録音しておくことで大きな証拠となります。
思いきって辞める
いじめの原因が園長などの責任者である場合、もしくは解決する兆しが見えない場合は、思い切って辞めるのも自己防衛方法の1つです。
保育の需要が高まり、保育士不足が懸念される今、資格の有無に関わらず保育の求人はたくさんあります。
園によって雰囲気や人間関係は大きく違うので、勇気を出して退職し、新たな環境で楽しく働くという選択肢も考えてみましょう。
最悪な状況は退職代行を利用してでも抜け出そう
- 辞めたいのに辞めさせてもらえない
- 園長が話を聞いてくれない
- 精神的に追い込まれて仕事に行けない
なかには上記のような追い込まれた状況の方もいるかもしれません。
園長が保育士をいじめている場合は、なかなか言い出せないこともあるでしょう。
そのような場合は、退職代行を検討するのも最終的な手段の1つ。
できれば自分で解決するのが理想ですが、精神的に病んでいて、話を聞いてもらえないような最悪な状況であれば、まずは抜け出すことが優先です。
退職代行にマイナスなイメージを持つ方もいるかもしれませんが、信頼できる業者を選べば大丈夫。
大手メディアを中心に多数の掲載実績がある退職代行Jobsのような、信頼できる業者なら安心できます。
有休消化や退職金など、退職に関わる条件交渉ができるので安心して任せられるのも特徴です。
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ほかの園への転職を考えている方は、保育士業界に強い転職サービスを利用しましょう。
人間関係が良好な園を見極めるポイント

保育施設に就職をする際、人間関係まで完璧に見極めるのは難しいことです。
見学や面接の際に、園内の様子はもちろん、先生たちの様子もしっかりと見ておきましょう。
- 先生同士が笑顔で話しているか
- 子どもへ接するときの表情は明るいか
- 面接や案内をしてくれる先生はどんな人か
園内の様子ばかり見てしまいがちですが、それだけでは勤務先選びで失敗する可能性があります。
また、インターネット上で園の口コミを見るのも1つの方法です。
しかしこの方法は人によって捉え方が違ったり、数年前の情報だったりということもあるので、参考程度に見るくらいがいいかなと思います。

第三者の情報を信じすぎないようにしましょう。
いじめについて書いてきたので、働くことが不安になってしまった方もいるかもしれません。
なかには女性ばかりでも、みんなが仲良く働いている園もあります。
私が最初に働いた保育園ではいじめがなく、先生同士がプライベートでも遊びに行くなど、楽しい雰囲気で働くことができました。
保育園は先生の入れ替わりも多く、日々変化していきます。
誰と一緒になるかは運次第です。
大きなギャップを感じないためには、働き始める前に、自分の目で雰囲気や働いている先生たちの様子を確かめておくことが大切です。
まとめ:保育士をしていていじめ被害にあったら早めの対応が大切

明らかにおかしいなと感じたら、早めの対応が大切です。
被害者が何も言い返せないのをいいことに、エスカレートするケースも少なくありません。
ただでさえ保育士は毎日激務に追われているため、そこにいじめがプラスされれば精神的につらくなってしまいます。

何らかのアクションを起こす勇気も必要です。
当サイトでは、保育士を対象に以下のようなアンケート調査も行っています。





すべて実際の体験談を教えていただきました。
保育士をこれから目指す方、今悩みがある方は、色々な意見を参考にしてみてください。

