
医療事務歴約20年のライター、櫻井しおです。
産休育休を経て現在総合病院にて勤務中。複数の病院にて業務を行ってきました。約10年間、現場のマネージャーを務めた実績もあります。
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医療事務に関連する資格の種類はとても多く、働く場所や目的によって適した資格が異なります。
私は医療事務の現場に約20年間携わっていますが、以下の4種類の資格を保有し、現場マネージャーや採用担当としても仕事をしてきました。
- 診療報酬請求事務能力認定試験
- 診療情報管理士
- 医師事務作業補助者検定試験(ドクターズオフィスワークアシスト)
- 医療秘書技能検定2級

どの資格を選べばいいのか悩む方も多く、相談を受けることもあります。
そこでこの記事では、私自身の経験をもとに、おすすめの医療事務資格を厳選しました。
目的別に、合計13種類の資格を紹介します。
まずは、資格の種類や違いを知るところから始めることが大切です。

資格の必要性や後悔しないための選び方もまとめていますので、ぜひ参考にしてみてください。

医療事務資格は必要?種類や勤務場所を紹介
医療事務として働くうえで、必ず資格が必要なわけではありません。
しかし私は採用する側として、資格の有無は気になるところです。
まずは資格の必要性を理解し、医療事務として働ける場所について知っておきましょう。

医療事務は病院やクリニックだけでなく、さまざまな働き方があります。

就職活動を有利に進めるなら資格取得が必須
正直、資格がなくても医療事務として働けます。
しかし最近は求人倍率が高く、就職活動を有利に進めるなら資格保有者のほうが採用に有利です。
なぜなら医療事務は一般的な事務の仕事とは異なり、専門性の高い知識やスキルが必要だから。
高倍率の勤務地ほど、医療事務の資格保有者でないと採用は厳しいでしょう。
私も長い間医療事務として働いていますが、無資格で不採用になる方をたくさん見てきました。
採用する側も経験していますが、医療事務の資格がある方のほうが、履歴書の一次審査で優遇される傾向があります。

求人に対して応募数が多い場合、有資格者のほうが採用される確率は断然高いです。
また、医療事務資格を保有しているという実績は、仕事への意欲の高さを証明する方法にもなります。
採用への後押しになることは、間違いありません。
医療事務資格は80種類以上!選び方が大切
医療事務に関連する資格は、国家資格ではなく民間資格です。
そしてその種類は80種類以上。

80種類と聞くと、どれがいいのか悩んでしまいますよね。
資格の種類が多いのは、医療事務が人気の職種であり、求人数が多い仕事だからだといえます。
さまざまな民間団体や協会で独自の医療事務の資格がつくられているのは、仕事の人気と並行して、需要があるからです。
自分に必要な医療事務資格を選ぶときは、「どこ」で「どのように」働きたいかを中心に考えて選びましょう。
自分のキャリアビジョンをイメージし、無駄なく本当に必要な資格だけを選ぶことが大切です。

詳しくは「選び方」の部分で説明します。
なお、自身のスキルアップや今後のキャリアに活かす目的として、医療事務資格を取得する方も多くいます。
資格手当がついたり、専門的な知識やスキルを証明できたり、取得する資格の種類によっては高い評価を得られるでしょう。
医療事務として勤務できる職場の種類
医療事務として勤務できる職場は、大きく分けて5つの種類があります。
- 一般的な病院・クリニック(診療所)
- 歯科医院
- 調剤薬局
- 介護施設・訪問看護ステーション
- レセプト審査機関(損害保険会社、検診センター、健康保険組合など)
そのなかでも主な職場は、病院・クリニック(診療所)・歯科医院・調剤薬局です。
あまり知られていない介護施設や訪問看護ステーションでの仕事も、医療事務としての職場になります。

ひとまとめに”医療事務”といっても、働ける場所はさまざまです。
医療事務資格はどれがいい?後悔しない選び方を紹介

80種類以上もある医療事務資格の中から、どれがいいのか選ぶことはとても困難です。
就職前に取得しておいたほうが良い資格もあれば、最初に取得するには不向きなものもあります。
就職後に後悔しないように、自分の目的や今の状況と照らし合わせて選びましょう。

どこで働きたいのかで選ぶ
病院やクリニック(診療所)、調剤薬局など、自分がどこで働きたいのかを明確にしましょう。
働く場所や職種によって仕事内容が異なり、必要な資格も変わってきます。
例えば「受付からレセプト作成、会計まで全部やってみたい」という目的があるなら、クリニックへの就職を目指すのがおすすめです。
その場合、「医療事務技能審査試験(メディカルクラーク)」や「クリニック事務技能認定」の資格があると採用に有利になるでしょう。
「歯科クリニックで働きたい」という方は、医療事務ではなくて歯科事務の資格取得が目標になります。
時間やお金を無駄にしないためにも、きちんと目標設定をしておくことが重要です。
就活や転職に有利な資格を選ぶ
就活や転職で強くアピールできる資格を目指すのも、採用を有利にする方法の1つ。
数多くある医療事務資格の中には、以下のような業界認知度の高い資格があります。
- 診療報酬請求事務能力認定試験
- 医療事務技能審査試験(メディカルクラーク)
合格率はほかの医療事務資格に比べてガクッと低くなりますが、じっくりと学べる環境であれば不可能ではありません。
むしろ、就職や転職をするうえでは近道になります。
資格の難易度で選ぶ
医療事務資格の難易度で選ぶのも1つの方法です。
医療事務資格の合格率は30〜90%と幅広いですが、確実に資格取得を目指すのであれば、合格率が70%以上の資格を選ぶと良いでしょう。
なお、資格の難易度は合格率だけで判断されがちですが、受験のしやすさも考慮することが大切です。
毎月試験が開催されている資格や在宅受験が可能な資格は、比較的難易度が低く、チャレンジしやすい資格といえます。

各資格の紹介で合格率や試験についての情報も掲載しているので、ぜひ参考にしてみてください。
就活・転職にもっとも有利な医療事務資格「診療報酬請求事務能力認定試験」

主催 | 公益財団法人 日本医療保険事務協会 |
合格率 | 医科・歯科ともに30~35%(参考) |
試験日程 | 年2回(7月・12月)の日曜日または祝日 |
(税込) | 受験料9,000円 |
試験内容 | 学科、実技 |
合格基準 | ※毎回変動する(参考) ※第55回(令和4年7月)の場合 <医科> 学科:70点以上 実技:80点以上 <歯科> 学科:80点以上 実技:85点以上 |
受験方法 | 全国の試験会場 |
試験概要 | 公式サイトで詳細を見る |
診療報酬請求事務能力認定試験は、医科と歯科に分かれています。
医療費の点数計算のルールを理解して、迅速かつ正確にレセプト作成ができることを証明する資格です。
合格率が低くて難易度が高い分、資格保有者は医療機関からの評価や信頼を得られます。
私が医療事務の採用担当をしていたときも、診療報酬請求事務の保有者は書類審査に100%通過するほどでした。

まさに、”就活に有利な医療事務資格”といえるでしょう。
現在は医療事務現場のマネージャーという立場で、社員に診療報酬請求事務能力認定試験の受験を勧めています。
実際に合格した社員は、請求事務やレセプト作成の即戦力として活躍中です。
なかには資格保有者に資格手当をつけている病院などもあり、給与アップも期待できるでしょう。
しかし、医療事務未経験者が最初から挑戦するのはやや難しい資格です。
できれば難易度の低い資格を取得したあとに挑戦することをおすすめします。
なお、仕事や家庭と両立したい方は通信講座で学ぶことも可能です。
以下の記事で診療報酬請求事務能力認定試験の合格に向けた通信講座も紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください。
現在作成中
未経験者におすすめの医療事務資格3選

未経験者(初心者)におすすめの医療事務資格は、以下の基準で選びました。
- 難易度の低さ
- 試験の頻度
- 在宅受験が可能
- 業界認知度あり
- 採用にも有利
できる限り早く就職したいと考えるのであれば、難易度が低く、業界での認知度が高い資格を選びましょう。

どの資格に挑戦したらいいのか迷っている方は、この中から選べば間違いありません。

1:医療事務技能審査試験(メディカルクラーク)
主催 | 一般財団法人 日本医療教育財団 |
合格率 | 非公開 ※医療事務教育機関ソラストでは73.3%と記載あり |
試験日程 | 医科:年12回(毎月) 歯科:年6回(奇数月) |
(税込) | 受験料7,700円 |
試験内容 | 学科、実技Ⅰ、実技Ⅱ |
合格基準 | 各試験で70%以上 ※70%に達した科目は6か月間の試験免除あり |
受験方法 | 在宅受験 |
試験概要 | 公式サイトで詳細を見る |
医療事務技能審査試験(メディカルクラーク)は、医療事務の基本的な知識が網羅されている試験です。
- 患者接遇
- 医療事務知識
- 診療報酬請求事務
上記の3つで構成されており、資格取得後は病院の窓口業務やレセプト作成業務を行うことができます。
メディカルクラークは約45年における信頼と実績があり、医療事務資格のなかでも認知度の高い資格です。
医科は試験が毎月実施されており、在宅試験で受験しやすいのも人気の理由の1つ。
合格率は公式で公開されていませんが、診療報酬請求事務能力認定試験ほどではありません。

初心者向けの資格であり、「まずはこの資格にチャレンジしてみる」という方が多くいます。
2:医療事務認定実務者試験
主催 | 全国医療福祉教育協会 |
合格率 | 60~80%(参考) |
試験日程 | 月1回 |
(税込) | 受験料一般:5,000円 団体:4,500円 |
試験内容 | 学科、実技 |
合格基準 | 各試験で60%以上 ※難易度によって変動あり |
受験方法 | 在宅受験 会場受験(団体の場合) |
試験概要 | 公式サイトで詳細を見る |
医療事務認定実務者試験は、通信講座のユーキャンやたのまなで勉強し、資格取得を目指す方が多い試験です。
医療事務で必要な知識がすべて網羅されているため、この資格を取得した方は、自信をもって就活や転職に臨めるでしょう。
合格率も比較的高いため、未経験から医療事務を目指す方に向いています。

私が採用を担当するときにこの資格の記載があると、コツコツ努力できる人だと判断し、加点ポイントになっています。
なお、当サイトで医療事務資格を通信講座で取得した方に行ったアンケート調査では、ユーキャンで医療事務認定実務者試験を取得した方がほとんどでした。
ユーキャンの医療事務講座で合格した方のリアルな体験談も公開していますので、ぜひ参考にしてみてください。

3:医療事務技能認定試験
主催 | 技能認定振興協会 |
合格率 | 75%前後(参考) |
試験日程 | 在宅試験:月1回(第4土曜日の翌日の日曜日に開催) インターネット試験:好きなときに受験可能 |
(税込) | 受験料5,000円 |
試験内容 | 学科、実技 |
合格基準 | 在宅試験:総得点の約80%以上 インターネット試験:70%以上 |
受験方法 | 全国の試験会場(しばらく中止) 在宅受験 インターネット試験 |
試験概要 | 公式サイトで詳細を見る |
医療事務技能認定試験は、医療事務に関する幅広い基礎知識があることを証明できる試験です。
医療法や診療報酬のルールが出題される学科試験と、レセプトの点検や作成を行なう実技試験から構成されています。
病院やクリニックで通用する知識が得られる資格です。
合格率が高めで、在宅試験かインターネット試験を選択できます。
インターネット試験であれば、自分のタイミングで好きなときに受けられるのが特徴です。

ただし、タブレットやスマートフォンには対応していませんのでご注意ください。
専門分野に特化したおすすめの医療事務資格6選

医療事務として働く場所は、病院やクリニックの窓口だけではありません。
一般的にイメージされる窓口の仕事以外にも、医療事務にはさまざまな働き方があります。
以下のような分野に興味のある方は、専門分野に特化した医療事務資格に挑戦してみるのもおすすめです。
- 窓口業務よりも医師の手伝いがしたい
- 秘書業務に興味がある
- 患者接遇のスペシャリストになりたい
- レセプト点検を極めたい
- 歯科や調剤薬局で働きたい
ここでは、専門分野に特化した医療事務資格を紹介します。

1:医師事務作業補助者検定試験(ドクターズオフィスワークアシスト)
主催 | 技能認定振興協会 |
合格率 | 70~85%程度(参考) |
試験日程 | 年6回(奇数月の第4土曜日翌日の日曜日) |
(税込) | 受験料7,500円 |
試験内容 | 学科、実技 |
合格基準 | 各分野で約60%以上、且つ、総得点の約80%以上 |
受験方法 | 全国の試験会場(しばらく中止) 在宅受験 |
試験概要 | 公式サイトで詳細を見る |
医師事務作業補助者とは、病院やクリニックで医師の事務作業をアシストする人のことです。
一般的に知られる医療事務とは少し異なった仕事内容になり、診断書の作成や検査の予約、カルテの入力などを行います。
比較的新しい資格で、医療現場では非常に需要が高く、人気のある職種です。
医師事務作業補助者検定試験(ドクターズオフィスワークアシスト)を取得することで、基本的な医療制度や診断書の書類など作成の知識があることを証明できます。
近年では医師事務作業補助者の求人数も増え、一般的な医療事務の報酬より高めなことが多いです。

医療事務からのスキルアップにもおすすめの資格です。
2:医療秘書技能検定試験
主催 | 一般社団法人 医療秘書教育全国協議会 |
合格率 | 非公開 ※医療事務教育機関ソラストでは以下の記載あり 1級:10~20%程度 準1級:30~40%程度 2級:45~55%程度 3級:70~75%程度 |
試験日程 | 年2回(6月、11月開催) |
(税込) | 受験料1級:6,500円 準1級:5,800円 2級:5,100円 3級:4,000円 |
試験内容 | 領域Ⅰ、領域Ⅱ、領域Ⅲ |
合格基準 | 3つの領域の合計が180点以上ある者のうち、各60%以上 |
受験方法 | 会場受験 |
試験概要 | 公式サイトで詳細を見る |
医療秘書の主な業務は医師の補佐です。
- 医師のスケジュール管理
- 医療情報の収集
- 整理
- 医療情報に関する書類作成
- 学術関連のデータ入力 など
医師事務作業補助者は診療に関わる医師の事務作業軽減が目的であるのに対し、医療秘書は秘書としての仕事がメインになります。
医療秘書技能検定試験では、秘書の業務だけでなく、医療事務としての窓口対応や診療報酬の計算も学べるのが特徴です。
1級と準1級は難易度の高い試験となっていますので、少しずつステップアップを目指しましょう。
なお、医療秘書は医師だけでなく、病院事務長や看護師の事務作業の補佐も行うこともあります。
コミュニケーション能力が高い方や、パソコン入力やスケジュール管理に抵抗のない方におすすめです。

近年では事務と秘書の業務を分けている医療機関も多く、医療秘書だけの求人もあります。
3:ホスピタルコンシェルジュ検定試験
主催 | 技能認定振興協会 |
合格率 | 1級:50~60%程度 2級:60~65%程度 3級:80~90%程度 (参考) |
試験日程 | <1級> 学科:6月・10月・1月(第4土曜日翌日の日曜日) 実技:8月・12月・3月(第4土曜日又はその翌日) <2級> 学科:5月・9月・1月(第4土曜日翌日の日曜日) 実技:7月・11月・3月(第4土曜日又はその翌日) <3級> 学科:月1回(第4土曜日翌日の日曜日) ※各級、学科は在宅受験 |
(税込) | 受験料1級(学科):6,500円 1級(実技):6,500円 2級(学科):4,400円 2級(実技):4,900円 3級:3,300円 |
試験内容 | 学科、実技 |
合格基準 | 学科:各分野で約60%以上、且つ、合計で約80%以上 実技:各分野で約50%以上、且つ、合計で約70%以上 |
受験方法 | 学科:在宅受験 実技:東京・名古屋・大阪の3会場、またはオンライン受験 |
試験概要 | 公式サイトで詳細を見る |
ホスピタルコンシェルジュ検定試験は、病院の窓口で仕事をしたい方におすすめしている資格です。
「病院接遇」に特化したスキルを身につけることを目的としています。
3級は学科のみの試験で、在宅での受験が可能です。
試験では病院事務としての知識と、患者様への対応についての問題が出題されます。
窓口対応のスペシャリストを目指すなら、ぜひチャレンジしたい資格です。
接遇のスキルがある方は、病院や患者様からの評価が高くなり、まさに「病院の顔」と言われるような存在になります。

就職後に「窓口対応のスキルを上げたい」と考えている方にもおすすめの資格です。
4:レセプト点検業務技能検定試験
主催 | 日本医療事務協会 |
合格率 | 75~80%程度(参考) |
試験日程 | 要問合せ |
(税込) | 受験料6,600円 |
試験内容 | 学科、実技 |
合格基準 | 総得点の70%程度を基準として、問題の難易度で補正した点数以上の得点の者 |
受験方法 | 会場受験 |
試験概要 | 公式サイトで詳細を見る |
レセプト作業は、多くの医療機関でレセプト作成経験者が優遇される傾向にあります。
レセプト点検業務技能検定試験は、レセプトの点検業務に特化した資格です。
医療機関から提出されたレセプトを確認する機関(健康保険組合)や、自賠責会社で働くこともできます。

レセプトの点検業務を極めたい方や、スキルアップしたい方におすすめの資格です。
5:歯科医療事務管理士技能認定試験
主催 | 技能認定振興協会 |
合格率 | 75~80%程度(参考) |
試験日程 | 奇数月の第4土曜日翌日の日曜日 |
(税込) | 受験料7,500円 |
試験内容 | 学科、実技 |
合格基準 | 学科:約80点以上 実技:点検・各作成問題ごとに約60%以上、且つ、3問の合計で約80%以上 |
受験方法 | 在宅受験 |
試験概要 | 公式サイトで詳細を見る |
歯科に関わる医療事務資格の種類にはいくつかありますが、もっともメジャーなのが歯科医療事務管理士技能認定試験です。
歯科と医科はまったく異なる点数計算になるため、歯科に特化した知識が必要になります。
歯科クリニックや病院の歯科窓口での勤務を希望する方は、歯科事務の資格取得を目指しましょう。
なお、歯科事務の資格は学習範囲が口の中に限られるため、医科よりも難易度は低いといえます。
合格率は医療事務資格と比較しても高く、在宅受験が可能です。

歯科で働き始める前に取得しておきましょう。
6:調剤事務管理士技能認定試験
主催 | 技能認定振興協会 |
合格率 | 70~75%程度(参考) |
試験日程 | 月1回(第4土曜日翌日の日曜日) |
(税込) | 受験料6,500円 |
試験内容 | 学科、実技 |
合格基準 | 学科:約80点以上 実技:各作成問題ごとに約60%以上、且つ、2問の合計で約80%以上 |
受験方法 | 在宅受験 |
試験概要 | 公式サイトで詳細を見る |
調剤事務は薬剤師をサポートし、薬についての説明を除く窓口対応や計算、会計が主な業務です。
調剤事務管理士技能認定試験を取得することで、処方せんの内容をもとに調剤報酬を計算する、専門的なスキルを身につけることができます。
主な勤務場所は調剤薬局です。

調剤薬局で働くことで、薬について詳しくなれるというメリットもあります。
キャリアアップを目指せるおすすめの医療事務資格3選

病院やクリニックでの医療事務からキャリアアップを考えるなら、少し難易度が高い資格に挑戦してみましょう。
ここでは、以下のような方におすすめ資格をピックアップしました。
- 診療情報のデータ管理や分析に興味がある
- 病院経営について学びたい、コンサルを仕事にしたい
- 病院のシステム部門(SE)や電子カルテの開発に携わりたい
どの資格も医療事務の試験に比べて難易度は高めです。
しかし、医療の基礎知識がある人ほど有利になる資格でもあります。
医療事務の仕事内容とは異なりますが、経験を活かしてキャリアアップを目指せるおすすめの資格をチェックしてみましょう。

1:診療情報管理士
主催 | 一般社団法人 日本病院会 |
合格率 | 50~65%程度(参考) |
試験日程 | 年1回(2月) |
(税込) | 受験料10,000円 |
試験内容 | 学科 |
合格基準 | 非公開 ※筆者受験時は各科目60点以上 |
受験方法 | 会場受験 |
試験概要 | 公式サイトで詳細を見る |
診療情報管理士の主な仕事の内容は、カルテ情報の記録や管理、データベース化です。
医師や看護師が記録した診療情報のデータ調査や分析などを行います。

私も取得しましたが、専門的な内容がかなり難しくて苦戦しました。
なお、診療情報管理士は、医療事務からのキャリアアップとして目指す方が多い資格です。
受験するためには専門的な教育を受ける必要があり、ほかの資格に比べて取得までの時間は長くかかります。
実務では高度な専門知識が必要になるため、決められたカリキュラムをこなして試験に挑戦することが必須です。
私の場合は、2年間の通信教育を受けてから受験しました。
診療情報管理士の受験方法をまとめた記事に詳しく書いていますので、キャリアアップを目指す方はぜひ参考にしてみてください。
現在作成中
2:医療経営士資格認定試験
主催 | 一般社団法人 日本医療経営実践協会 |
合格率 | 1級(一次):35~40%程度(参考) 1級(二次):60~80%程度(参考) 2級:25~30%程度(参考) 3級:30~40%程度(参考) |
試験日程 | 1級:年1回(一次9月、二次12月) 2級:年2回(6月・10月) 3級:年3回(2月・6月・10月) |
(税込) | 受験料1級:50,000円 2級(分野受験):14,000円 2級(両分野受験):16,000円 3級:9,100円 |
出題内容 | 1級:一次試験、二次試験 2級:第1分野、第2分野 3級:学科 |
合格基準 | 1級:非公開 2級:非公開 3級:総得点の6割程度 |
受験方法 | 会場受験 |
試験概要 | 公式サイトで詳細を見る |
医療経営士資格認定試験は、医療機関をマネジメントするために必要な経営の知識を養い、課題の解決など、実践的な経営能力を備えることを目的とした資格です。
病院経営のプロとしてコンサルを仕事にしたい場合、医療経営士1級の取得は必須になります。
ハードルは高いですが、専門分野で報酬も高い傾向があるため、経営に興味のある方におすすめです。
3:医療情報技師能力検定試験
主催 | 一般社団法人 日本医療情報学会 |
合格率 | 30~40%程度(参考) |
試験日程 | 年1回(8月) |
(税込) | 受験料15,000円 |
出題内容 | 学科 |
合格基準 | ※毎回変動する(参考) ※第20回(令和4年8月)の場合 情報処理技術系:58点以上 医療情報システム系:72点以上 医学・医療系:54点以上 |
受験方法 | 会場受験 |
試験概要 | 公式サイトで詳細を見る |
IT化が進むにつれて、技術者のニーズが高まっています。
院内にあるシステム部門には、パソコンなどのハードウェアに詳しい人だけではなく、医療の知識を兼ね備えた人がいなければ業務ができません。
医療情報技師能力検定試験では、医学や医療を学んだうえで、情報処理技術と医療情報システムについて学習します。
院内システム部門のSEや、電子カルテを開発する会社などで働きたい方に適した資格です。
まとめ:おすすめの医療事務資格から、どれがいいのか比較して選んでみよう

医療事務として働くうえで資格は必須ではありませんが、資格保有者のほうが採用率がアップするのは事実です。
これから医療事務として働くことを考えている方は、ぜひこの記事を参考に、資格取得を目指してみましょう。
ただし、医療事務に関連する資格には多くの種類があります。
まずは自分が働きたい場所や目的を決めてから、目指すべき資格を決断するのがおすすめです。
難易度が高い資格ほど就活や転職に有利になりますが、未経験者ですぐに医療事務として働きたい方は、難易度の低い資格から目指しましょう。

私も少しずつスキルアップをしているので、まずは無理なく勉強できる医療事務資格からチャレンジしてみてください。
なお当サイトでは、医療事務として勤務経験がある方を対象にアンケート調査も行っています。
医療事務のやりがいや大変なところなどを聞いていますので、医療事務の仕事内容をもっと詳しくイメージしたい方はぜひそちらもご覧ください。



働いてからギャップを感じないためにも、良いところも悪いところも知っておくことが大切です。


